アパート敷地の相続税はいくら?【弁護士が解説】

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掲載日:2016年9月23日|最終更新日:2020年1月29日

悩む夫婦のイメージイラスト相続したアパートの敷地の評価はどうなるのですか?

 

アパートの敷地の評価は、自宅や自分で事業を行っている場合の敷地の評価と比較して安くなります。

賃貸をしている場合は借主側に一定の権利が発生する分、貸主側の評価が下がります。

 

アパート・マンションの評価

宅地の評価

土地の評価のイメージイラスト宅地については、貸家建付地の評価となります。

次の式によって算出します。

貸家建付地の評価額 = 自用地評価額 ×(1-借地権割合(※1)× 借家権割合(※2)× 賃貸割合)

(※1)借地権割合は、その地域に応じて30%〜90%の割合に設定されています。なお、福岡県内の住宅地区はほとんどの地域が30%~40%となっています。

(※2)借家権割合は、現在は全国一律30%に設定されています。

 

【例】自用地評価額が 5000万円、借地権割合が 40%、借家権割合が 30%の場合

5000万円 ×(1-0.4 × 0.3)= 4400万円

更地の評価額と更地上にアパートを建築した場合の評価額は次の通りです。

アパートを建築した場合の評価額は下記の通り圧縮されます。

 

貸家の評価

賃貸物件評価のイメージイラスト貸家については、次の式で算出します。

固定資産税評価額 ×(1-借家権割合(※1)× 賃貸割合(※2))

(※1)借家権割合は、現在は全国一律30%に設定されています。

(※2)賃貸割合は、原則として、課税時期において実際に賃貸されている部分の床面積に基づいて算定します。

【賃貸割合の具体例】

総戸数:10部屋のアパート

床面積:各部屋20㎡で同じ


電卓のイメージイラストこのアパートで、相続が開始した時点で10部屋中2部屋が空室だったとします。

すると賃貸割合は次のようになります。

(8部屋 × 20㎡)÷(10部屋 × 20㎡)= 0.8

したがって、賃貸割合は、80%となります。

なお、一時的に空室となっている場合は、その部分の床面積を実際に賃貸されている部分の床面積に加えて算定して差し支えありません。

 

 

不動産は査定が重要

上記は、相続税を算定する場合の評価のポイントです。

相続が発生すると、遺産が一定額を超えた場合、相続税を支払う必要があります。

相続税の算定について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

しかし、相続税だけでなく、遺産分割を忘れてはなりません。

遺産分割とは、被相続人(亡くなった方)が死亡時に有していた遺産について、個々の遺産の権利者を確定させるための手続をいいます。

遺産分割について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

そして、遺産分割においては、その査定がとても重要となります。

すなわち、遺産分割の場面では、上記の相続税のための計算式で評価すべきではありません。

これらの評価手法は、あくまで課税の局面における評価に過ぎず、適切な時価を反映しているわけではないからです。

通常、これらの評価額は、時価よりも低い傾向にあります。

遺産相続において、評価の手法としては、本来、時価(取引価格)によるべきです。

時価査定の方法について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

 

相続税・遺産分割についてのご相談

相続税や遺産分割を適切に行うためには、相続税務や相続法に関する専門知識とノウハウが必要です。

当事務所の相続対策チームは、適切な遺産分割のため、連携し、信頼できる不動産業者に依頼し、査定を迅速に行ってもらいます。

そして、その時価をもとに、遺産分割の案を検討します。

また、税理士と連携し、相続税の申告をサポートしています。

当事務所の相続対策チームは、相続問題に注力する弁護士、税理士等で構成されるチームであり、相続問題でお困りの方を強力にサポートしております。

当事務所のご相談の流れについてはこちらのページをご覧ください。

 

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