相続法改正を弁護士が解説!相続の効力等に関する見直しとは?


相続による権利の承継

手現行法においては、相続分の指定や遺産分割方法の指定がされた場合、法定相続分を超える分についても、対抗要件なくして、第三者に対抗できることになっています。

しかし、相続法改正では、法定相続分を超える部分については、対抗要件がないと第三者には自己の持分を対抗できないことになります。

そのため、遺言がある場合でも、早期に登記を備える手続きを行わないと、相続人の一部が自らの相続登記をして第三者に売却してしまうなどされた場合に、対抗できないことになりますので、相続開始後早期に手続をする必要が生じます。

 

 

相続による義務の承継

六法と弁護士バッジ現行法では、相続による義務の承継について明文がありませんでしたが、判例法理によってその点が補完されている状態でした。相続法改正では、判例の取扱いを条文として明文化したものといえます。

遺言などがあって相続分の指定などがあったとしても、被相続人の債権者は、法定相続分の割合で請求していくことができます。もっとも、債権者の側から、指定相続分を認めた場合には、それ以後、法定相続分ではなく指定相続分でした請求ができなくなります。

確認のため、事例で説明します。

事例

書類被相続人が亡くなり、子どものA及びBが相続人となったが、遺言があり、Aがすべての財産を相続する旨が書かれていた。

この場合、被相続人の債権者Y(貸付額100万円)は、A及びBにいくらを請求できるだろうか。

この場合、Yは、法定相続分である2分の1ずつをA及びBに請求できるのが原則となります。

つまり、Aに50万円、Bに50万円を請求できるのです。しかし、Yが、遺言による指定相続分を承認して、Aがすべての債務を負ったと認めた場合には、以後、YはAに100万円の請求ができるのみになります。

なお、何ももらっていないBが借金を負わなくてはならないのかという疑問が生じますが、Bは債権者Yに対しては債務を負っていますが、AとBとの関係ではAが被相続人のすべての債務を負っていることになっていますので、仮にBが50万円を支払った場合、BはAに対して50万円の求償権を取得することになります。

 

 

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