第三者に移転されてしまった不動産は遺留分請求の対象となる?

遺留分

掲載日:2017年5月9日|最終更新日:2019年6月4日

悩む男性のイメージイラスト父が死亡しました。
財産を調査したところ、父の唯一の遺産である自宅を兄(Aさん)に生前贈与していたことが分かりました。
兄に対して遺留分侵害額請求をしようとしたところ、すでに第三者(Bさん)に自宅を売却してしまっていました。
私(Xさん)は誰に遺留分侵害額請求をしたら良いのでしょうか?

不動産自体を請求するのではなく、受遺者又は受贈者に対して遺留分の侵害額の請求を行います。

不動産の遺留分侵害額請求の説明図1

 

従来、遺留分を侵害した場合、現物を返還するのが原則で、価額での弁償は例外的でした。

また、受贈者(Aさん)が贈与の目的物を他人(Bさん)に譲り渡した場合、受贈者は遺留分権利者(Xさん)にその価額を弁償しなければならないとされていました。

解説するイメージイラストそして、Bさんに対しては、譲渡の時において遺留分権利者に損害を加えることを知っていたときに限定して、請求できることになっていました。

現物返還を原則とする扱いは、円滑な事業承継を困難にしたり、共有関係の解消をめぐって新たな紛争を生じさせることになるとの指摘がありました。

このような指摘を踏まえ、相続法が改正され、遺留分の請求による現物返還を廃止し、金銭債権を発生することとされました(民法1046条1項)。

すなわち、民法1046条1項は、「遺留分権利者及びその承継人は、受遺者(特定財産承継遺言により財産を承継し又は相続分の指定を受けた相続人を含む。以下この章において同じ。)又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。」と定めています。

したがって、Xさんは、Aさんに対して、遺留分を侵害された価額について、金銭の支払いを請求できます。

遺留分の計算式・請求方法等について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

 

 

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