農地の相続で気をつけることはありますか?



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農地の所有権を移転する場合には、農地法所定の許可また所有権移転登記を申請する際には許可書を提出する必要があります。

農地の所有権を移転する場合には、原則として、農地法所定の許可が必要であり、また所有権移転登記を申請する際には許可書を提出する必要があります。

 

遺産分割を登記原因として農地の所有権移転登記をする場合

しかしながら、相続または遺産分割を登記原因として農地の所有権移転登記を申請する場合には、農地法所定の許可や登記を移転する際の許可書の提出は必要ありません。

 

家の画像

そのため、被相続人名義の農地について、相続人間で遺産分割協議を行い、相続人の一人が農地を相続することになった場合には、相続を原因とする所有権移転登記を申請するだけでよく、農地法所定の許可や登記申請の際の許可書の提出は不要です。

 

また、既に法定相続分で共同相続した旨の相続登記をした後に、遺産分割協議を行い、相続人の一人が農地を取得することにしたという場合については、遺産分割を原因とする持分の移転登記をすることになります。

 

この場合においても、農地法所定の許可や登記申請の際の許可書は必要ありません。

 

農地法所定の許可が必要となります

もっとも、遺贈によって農地の所有権を移転する場合、包括遺贈又は相続人に対する特定遺贈のときには農地法所定の許可は不要ですが、相続人以外の者に対する特定遺贈の場合には農地法所定の許可が必要となります。

 

なお、農地法の改正により、相続や包括遺贈により農地を取得した場合でも、農業委員会に農地を取得した旨の届出をしなければなりませんし、また田や畑を農地以外の目的で使用する場合(農地の転用)や、転用目的で売ったり貸したりする場合には、農地法の許可を得る必要があります。

 

 

山林を取得した場合の注意点

また、農地に近いものとして、山林を取得した場合にも注意が必要です。

 

平成23年4月の森林法改正により、平成24年4月以降、地域森林計画の対象となっている森林の土地の所有者となった者は、市町村長への事後届出が必要となります。

 

この所有権取得の原因は限定されていないため、相続により森林の土地の所有権を取得した場合にもこの届出が必要となります。

 

この届出は、土地の所有者となった日から90日以内に取得した土地のある市町村長に対して行います。

 
地域森林計画区域が否かは、都道府県や市町村の林野担当部署で確認することができますが、民有林の存する区域のほとんどが地域森林計画区域に該当するといわれているため、ほとんどの民有林が届出の対象となると考えていた方がよいでしょう。

 

 

 

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