寄与行為後に相続財産がなくなった場合、寄与分は認められますか?



倒産のイメージイラスト寄与行為の後に被相続人が事業に失敗して相続財産がなくなりました。寄与分は認められませんか?

 

解説する男性のイメージイラスト寄与分は認められません。

相続人による寄与行為の後に被相続人が事業に失敗して財産を失った場合、寄与分を肯定することはできません。もっとも、寄与行為後に被相続人の財産が減少した場合でも、当然に寄与分が否定されるわけではなく、寄与行為がなければ相続財産が現実の減少以上に減少したと認められるときは、寄与分が認められる余地があります。

一方、相続人の寄与行為後に被相続人の財産が増加した場合はどうなるでしょうか。

相続人による寄与行為後に、さらに財産が増加しても、以前の相続人の寄与行為によって生じた被相続人の財産の維持又は増加という効果は残っているため、寄与分が認められることになります。しかし、相続人の寄与行為後の財産の増加は、相続人の行為によるものではありません。そのため、因果関係がありませんから、相続人の寄与の効果としては評価されないことになります。

裁判などのイメージイラストなお、寄与分の額がどのように決まるかについては、「寄与の時期」「方法及び程度」「相続財産の額」その他一切の事情を斟酌(しんしゃく)して決定されます。

その算定の具体的方法も、「相続財産全体に占める寄与分の割合を定める方法」、「寄与分に相当する金額を定める方法」、「相続財産のうちの特定物をもって寄与分と定める方法」など方法が1つに特定されているわけではありません。

寄与分の額を決定する手続は、共同相続人の協議で決定されることになりますが、この協議が調わないときは、家事調停を行うことになります。そして、調停での協議が調わず、不調となった場合には家庭裁判所の審判により決定されることになります。

寄与分について詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

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