寄与分とは何ですか?

寄与分

掲載日:2016年9月29日|最終更新日:2019年6月3日

手共同相続人の中に、被相続人の財産の維持又は増加に特別の寄与(通常期待される程度を超える貢献)をした人がいる場合、相続財産からその人の寄与分を控除したものを相続財産とみなして相続分を算定します。

そして、その算定された相続分に寄与分を加えた額をその人の相続分とすることによって、その人に相続財産のうちから相当額の財産を取得させ、共同相続人間の公平を図る制度です(民法904条の2)。

この寄与分については、相続開始後にはじめて実現されるものであり、相続人が相続開始前(被相続人の生前)に被相続人に対して寄与分の清算を求めることはできません。

では、寄与分の金額はどのように決まるでしょうか。

相続の開始後に相続人全員の協議によって定められます。

しかし、もしその協議が調わないときは、家庭裁判所が、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して個別に定めることになっています。

したがって、その金額については、相続人全員の協議が調うか、裁判所の審判があるまでは定まりません。

裁判所の審判について

裁判などのイメージイラスト寄与分を定める処分の審判の申立ては、原則として遺産分割事件が家庭裁判所に係属している間はいつでもできます。
しかし、寄与分については、遺産分割の前提問題となるため、これが定まらないと遺産分割ができなくなります。
そこで、審理の遅延や引き延ばしを防ぐために、家庭裁判所は遺産分割の審判手続きにおいて、寄与分を定める処分の審判の申し立てをすべき期間を定めることができます。
この期間を経過してしまうと、裁判所から寄与分を定める処分の審判の申立を却下されることとなりますので注意が必要です。
万が一、期間内に申立ができない場合は、理由を沿えて、期間延長の上申書を提出するなどの対処をすべきでしょう。
また、寄与分を定める処分の審判の申立ての期間が定められなかったとしても、当事者が時機に遅れて寄与分を定める処分の申し立てをしたことにつき、申立人の責めに帰すべき事由があり、かつ申立てにかかる寄与分を定める処分の審判の手続を併合することにより、遺産分割の審判の手続が著しく遅延することとなるときは、家庭裁判所はこの寄与分を定める処分の審判申立てを却下することができますので気をつけてください。

従来、寄与分権者となり得るのは相続人に限定されていました。

しかし、相続権がない場合でも、被相続人の療養看護に貢献するケースは多く、そのような場合に、一切金銭を請求できないとすると、かえって公平の観点に反するような結果となることがありました。

このような問題に対応するため、相続人以外の被相続人の親族について、一定の要件のもとで、相続人に対して金銭請求をすることができる制度(特別の寄与)が創設されました(2019年7月1日施行)。

これによって、被相続人の親族についても、特別寄与料の支払いを請求できることとなっています。

寄与分の要件・請求方法等について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

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