遺言執行者が遺産の内容を教えてくれません。どうすればいいですか?



遺言執行者に対して、以下の方法で情報開示を求めることで、相続人らは必要な情報を得ることができます。

遺言執行者については、詳しくはこちらをご覧ください。

夫婦・遺言執行者が事務処理の状況を報告してくれない
・遺言執行者が財産目録を開示してくれない
・遺言執行者が開示した財産目録が正確かどうか不安だ

当事務所にはこのようなご相談が多く寄せられます。遺産・相続の問題に精通した弁護士が解説します。

 

問題の背景

記録や書類

遺言書の中で遺言執行者が指定されている場合、相続財産の管理など遺言の執行に必要な行為はすべて遺言執行者が行うことになります。そのため、遺言の執行に関する資料や情報は、ほとんどすべて遺言執行者が持っています。

しかし、指定された遺言執行者によっては、相続人らに対して、①事務処理の状況を全く報告しなかったり、②被相続人の財産目録を開示しないことがあり、その場合には遺言の執行状況が相続人にはわからないという事態が生じます。

また、遺言執行者が財産目録を開示した場合であっても、③財産目録の裏付けとなる資料が開示されず、財産目録の内容が正確かどうかわからないと、不安を抱く相続人の方が少なくありません。

近年、遺言執行者が被相続人の財産を横領したという事件が存在する上、相続税の申告は相続開始を知った日の翌日から10か月以内に行う必要があり、時間的な余裕があまりないことから、相続人としては、遺言執行者による遺言の執行状況が現在どの段階にあるのか、また、その執行状況におかしいところがないかについて、きちんと把握しておかなければなりません。

 

 

情報開示の方法

①事務処理状況の報告請求

弁護士遺言執行者は、相続人や包括受遺者(遺産の全部または割合的な一部分を遺贈された人のことです。)から請求されたときは、いつでも遺言の執行状況を報告する義務があります(民法1012条2項、646条、990条)。

また、遺言の執行が終了した場合、遺言執行者は、相続人や包括受遺者に対して、遅滞なく経過及び結果を報告しなければなりません。

遺言執行者には上記のような義務がありますので、相続人や包括受遺者は、遺言執行者に対して、いつでも事務処理状況の報告を求めることが可能です。

 

②財産目録の開示請求

弁護士遺言執行者は、遺言執行者となった後すぐに、相続財産の目録を作成し、相続人や包括受遺者にこれを交付する義務があります(民法1011条1項、990条)。

また、遺言執行者は、相続人や包括受遺者の請求に応じて、相続人や包括受遺者が立ち合う中で財産目録を作成するか、または、公証人に財産目録を作成させなければなりません(民法1011条2項)。

上記の規定によって、相続人や包括受遺者は、遺言執行者に対して、財産目録の作成及び開示を求めることができます。

 

③財産目録が正確であるかどうかの確認

ポイントまずは、遺言執行者に対し、財産目録の裏付けとなる資料の提出を求めるのが良いでしょう。

遺言執行者が任意に開示してくれない場合には、以下のような方法で財産目録の裏付け資料を入手し、財産目録の正確性を確認することが考えられます。

遺言の執行終了前

相続人や包括受遺者が、遺言執行者に対して、自らの立ち合いの下で財産目録をさせるか、または、公証人に財産目録を作成させることを請求することが可能であるというのは上記のとおりです。このような財産目録の作成手続きにおいて、相続人や包括受遺者は、財産目録の裏付けとなる資料を閲覧することが可能です。
また、相続人という立場で独自に調査する方法も考えられ、相続人は、金融機関に対し預貯金口座の照会手続を行うことが可能です。

遺言の執行終了後

相続人や包括受遺者は、遺言執行者に対し、遺言執行者がその執行に関し受領したすべての物を引き渡すよう請求することができます(民法1012条2項、646条)。
このとき引き渡される物の中には、財産目録の裏付けとなる資料が当然含まれますので、相続人や包括受遺者は、遺言執行者に対して、受取物の引渡しを請求することで、財産目録の裏付けとなる資料を入手することが可能です。

 

 

 

弁護士に相談するメリット

専門家として助言

弁護士に相談することで、遺言執行が現在どの段階にあり、いかなる方法で情報開示をすべきかがわかります。

 

手続の代理

一般の方が遺言執行者に対して情報の開示を求めたとしても、遺言執行者はこれを拒むことが少なくありません。

しかし、弁護士が代理して情報の開示を求めた場合、遺言執行者が情報開示に応じないということは稀です。

また、煩雑なやりとりを弁護士が代わりに行うため、情報開示のために時間をとられることはありません。

 

他の問題の解決

遺言執行者が指定されている場合であっても、遺言は本当に有効なのか、遺留分が侵害されていないかなど検討すべき問題が数多くあります。

弁護士に相談をすることで関連する問題をまとめて解決することができます。

 

ロゴ当事務所には相続対策チームがあり、相続問題で悩む人々に専門的な助言を行っています。

まずはお気軽にご相談ください。

 

 

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