相続放棄後に遺品を処分すると相続放棄は無効になる?



借金先日、父が亡くなり、私だけが相続人でしたが、父は生前に事業を営んでおり、多額の借金があったので相続放棄をしました。

父の遺品は処分してもいいものなのでしょうか。

相続放棄後に処分すると相続放棄が無効になると聞いたので、心配です。

 

 

遺品遺品については、相続放棄をした者であっても一定の管理義務を負います。そのため、相続放棄後も遺産を管理する限度で用いることはできます。

また、形見分けの程度であれば財産を自分のものとして用いても問題はありません。

しかし、財産的価値のあるものをすべて持って行ったり、自分のために使用すると、相続放棄をした後でも、単純承認したものとして扱われてしまうので注意が必要です。

 

相続放棄後に遺品はどうしたら良いのか

相続放棄後の遺品の管理義務

家相続放棄をした後、誰も相続人がいなくなった場合には、その遺品をどうしたら良いのか迷うことも多いと思います。

相続放棄をした人も、他の相続人がいるか、特別縁故者が引き取るなどしない限り、その遺品については「自己の財産におけるのと同一の注意」で管理をする義務を負います。

そのため、遺品を適切に管理することが求められるのです。

 

遺品を処分したりすることの可否

相続放棄後に、遺品を①隠匿したり、②私に費消した場合には、相続放棄はなかったことになり、遺産を承継したことになってしまいます(これを「法定単純承認)といいます。)。

そのため、管理をするにあたっても、注意が必要です。

①形見分けは隠匿か

亡くなった方の遺品を一部もらいたいということは、故人を偲ぶ気持ちとして当然あると思います。

裁判所も、ほとんど経済的価値のないものや、多少は価値があっても形見分けの程度であれば、上記の隠匿には当たらないとしています(東京地判平成12年3月21日)。

しかし、その一方、遺品の大部分を持ち帰ったり処分したりした場合には、隠匿や私に費消したことになり、法定単純承認となることがありますので、注意が必要です。

要は、社会通念に照らして、形見分けの程度かどうかが基準となるといえます。

②遺品を処分しても良いか

遺品の中には、生鮮食品などの日持ちのしない物や、ほとんど財産的価値がないものも多くあるかと思います。

生鮮食品は腐ったら処分するのは当然ですし、仮に食べたとしても私に費消したことにはならないでしょう。

また、財産的価値のない又は僅少な物で、保管に場所を取ってしまう場合や費用が多額にかかる場合などはその物を処分するのも認められるといえます。

弁護士宮崎晃相続放棄後の遺品の整理の判断は難しいところですが、社会通念に照らして考えることが大事です。遺品の管理に迷った場合には、処分などをされる前に一度弁護士に相談することをおすすめします。

当事務所では、相続に専門特化した弁護士が対応しますので、まず一度ご相談にお越しください。

 

 

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