死後事務委任契約って何ですか?どういうときに必要になるのですか?



死後事務委任契約とは

葬儀人が亡くなった場合、病院などから遺体を引き取った上、葬儀、法要などを行うことが必要となります。

これらの事務は、一般に、相続人や祭祀承継者によって行われますが、必ずしも本人のご意思に沿った形で葬儀などが行われないことがあります。

とくに、最近では、宇宙や海へ散骨されたいという方やお墓ではなくお寺に永代供養してほしいと希望される方がおられますが、この希望がかなえられるかどうかは相続人や祭祀承継者次第となっているのが現状です。

上記のような状況を踏まえ、生前の本人のご意思に沿った方法で葬儀等を執り行ってほしいという場合に、あらかじめこれを他者へ委任しておくというのが死後事務委任契約です。

 

死後事務委任契約を締結すべき場合

悩む女性死後事務委任契約を締結すべきと考えられるのは、①相続人や祭祀承継者などがいない場合や、②相続人や祭祀承継者に任せると、本人の希望どおりにならないことが予想される場合です。

 

 

死後事務委任契約の流れ

死後事務委任契約を締結してから実際に事務が処理されるまでについては、以下のような流れになります。

①死後事務委任契約の締結

②死後事務の費用を受任者へ預けておく or 遺言の中で受任者を遺言執行者に指定

③委任者の死亡

④死後事務の処理

老夫婦死後事務の処理をする上で、葬儀に関する費用などが生じますが、②のプロセスを省略すると、相続人の反対などにより費用を支出できない可能性があります。

そこで、死後事務委任契約を締結する場合には、②事務処理の費用受任者へ預けておくか、別途遺言を作成し、死後事務の受任者を遺言執行者に指定することが重要です。

 

 

事務の範囲

死後事務の内容として、主に想定されるものは以下のとおりです。

老人①遺体の引き取りに関すること
②葬儀に関する事務と費用支払い
③法要、供養に関する事務と費用支払い
④墳墓の管理に関する事務と費用支払い
⑤家財道具の処理など居宅の明渡しに関すること
⑥生前の未払い債務の清算

 

 

遺言書に死後の事務について書いておけば大丈夫?

遺言書死後の事務について、遺言書の中に書いておけば大丈夫なのではないかとも考えられます。

しかし、遺言によってなしうる事項は法律上定められており、それ以外の事項については遺言に定めても法的な効力は生じません。

そのため、死後の事務の委任について、遺言書に記載してもそもそも何ら法的な効力が生じず、遺言書に死後の事務を記載しているだけではその事務が実際に行われない可能性が否定できません。

そこで、お墓の管理の仕方などについて、ご自身の死後にやってもらいたい事務がある方は、あらかじめ死後事務委任契約を締結しておくことをおすすめいたします。

死後事務委任契約は、遺言など相続にかかわる面と成年後見にかかわる面の二つの側面があります。

当事務所には相続対策チームがあり、相続分野及び成年後見分野に注力する弁護士が在籍しておりますので、お気軽にご相談ください。

 

 

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