任意後見契約の効力が発生した後の遺言の効力は?


状況

女性

私の家族は、父、母、妹です。
母は既に亡くなっており、父も現在高齢で、今後が心配な状況です。
父は、妹を良く思っておらず、遺産はすべて私に残すとの遺言を書いています。
このたび、父の判断能力が低下し、父が任意後見契約を締結していた任意後見人が活動を開始することになりました。

任意後見人が父の財産を管理できる場合、父が書いた遺言の効力はどうなってしまうのでしょうか。

仮に遺言が有効だったとしても、私は妹から何らかの請求を受けるのでしょうか。

また、父の財産は、不動産だけとなるですが、不動産の評価はどのようにして行うのでしょうか。

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判断能力がある間に書いた遺言の能力は、任意後見人がついた後も有効です。

任意後見人は、本人の判断能力が不十分になったときに、後見監督人を裁判所が選任したうえで、活動を開始することになります。本人が任意後見人にどこまで任せるかは、任意後見契約のなかで決めることになります。

 

一般的に、任意後見人には広い範囲で、本人に代わり法律行為をすることが認められます。
とはいえ、任意後見人は、善管注意義務を負っていますので、任意後見契約によって許された法律行為を、思いのままに自由にできるわけではありません。
また、任意後見人の行為は、後見監督人に厳しくチェックされます。

寄与分について

このように、本人の生前は、任意後見人が、任意後見契約の範囲で法律行為を代理することが可能です。
しかし、本人が亡くなった場合、遺言の効力が発揮されることになります。

 

したがって、遺言の効力は、任意後見人の活動の有無を問わず有効となります。

 

遺留分減殺請求権に注意が必要です。

あなたが遺言により全ての遺産を相続する場合でも、遺留分減殺請求に注意が必要です。
遺留分減殺請求について詳しくはこちらをご覧ください

遺留分は、一定の相続人が、最低限相続できる財産のことをいいます。

今回のご事情の下では、妹さんの場合は、遺留分が相続財産の4分の1について認められることになりますので、
妹さんがこの請求をしてくる可能性があります。

 

不動産の評価は、主に時価額、相続税評価額、固定資産税評価額で評価します。

31da9e3caff6404497f53a6b0cce66a8_s当事者が合意すれば、いずれを基準に評価することも可能です。

仮にどちらかが時価額で、どちらかが相続税評価額での評価などと対立した場合、調停手続に進むことも考えられます。

不動産の評価方法については、このように多数の考え方があります。
評価方法についてお悩みのかたは、相続の専門家にご相談ください。

 

 

 

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