認知症の母の遺言は有効ですか?



事案

悩む女性のイメージイラスト私には高齢の母がいます。母には認知症の疑いがあり、家族のことを思い出せないこともあります。
母は私の兄と同居しているのですが、兄から、母が自筆証書遺言を書いたと聞きました。
遺言の内容は、兄にとても有利な内容のようですが、ところどころ理解できない部分もあるようです。
しかし、今の状態の母が書いた遺言が、本当に母の意思を反映したものなのか、私としてはとても疑問です。
このような状態の母が書いた遺言でも、母の死後効力が認められるのでしょうか。

 

解説する女性のイメージイラスト認知症のお母さんが書いた遺言は、遺言の要件を欠き、無効となる可能性があります。

遺言が有効なものとして認められるには様々な要件がありますが、認知症に関連するものとしては遺言能力というものがあります。

 

遺言はその性質上本人しかすることができません。

そして未成年者であっても満15歳以上であれば遺言を残すことができます。

しかし、遺言をするには意思能力が必要とされていますので、意思能力の無い者により書かれた遺言は無効となります。認知症の人が書いた遺言は、この要件を欠いている可能性があります。

 

高齢者のイメージ画像遺言にもいくつか種類がありますが、自筆証書遺言の場合は、遺言者が自ら書く必要があります。自筆証書遺言では、遺言の内容が合理的で理解可能なものであれば、有効と判断される傾向にあります。

これに対して公正証書遺言の場合、遺言者が自ら書くということはありません。そのため、認知症の疑いのある人が公正証書遺言を作成しようとする場合には、公証人が事前に遺言者と面会し、意思能力があるかどうかの確認を行います。

今回のケースでは、認知症の疑いのあるお母さんが自筆証書遺言を書いたとのことですが、その内容が合理性を欠いていたり理解できないものである場合には、遺言が無効と判断される可能性があります。

このように、すでに書かれた遺言であっても、その効力が認められないケースもあります。

遺言に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度、相続専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。

 

 

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