遺言信託について教えてください。



2ffd7b1f3cb63a52f9418ba6bf6ad65a_s最近、信託銀行が行う「遺言信託」について耳にする機会のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そもそも信託とは、委託者が受託者に対し、一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべきことを目的として、財産権等の権利自体を帰属させることを言います。

信託銀行が行う遺言信託は、信託銀行が遺言者と相談して遺産をどう分配するかを決めて、公正証書遺言の作成援助、遺言の保管、遺言執行など行うことをいいます。

まず、遺言の作成援助について、信託銀行は、相談に来た個人に対し、相続人の範囲や相続財産など、遺言を作成するのに必要な情報を確認します。その後、信託銀行が遺言の文案を作成し、相談者と一緒に遺言の作成に取り掛かります。最終的には、相続人間で遺言をめぐりトラブルになることを防ぐためにも、公正証書遺言を作成することになるでしょう。

 

銀行のイメージイラスト遺言の保管に関しては、作成した遺言を信託銀行が預かり、保管します。

定期的に相談者に対して遺言内容を確認し、変更がある場合には、その変更作業を行います。

遺言執行に関しては、相談者が死亡した場合、遺言の内容が正しく実現されるよう、信託銀行が遺言執行者となり、遺言執行を行います。

信託銀行が行う遺言信託は、すべて業務として行われるものですので、手数料や報酬が発生しますが、その金額は金融機関により異なります。

 

説明する男性のイメージイラストこの遺言信託にもメリットとデメリットがあります。

信託銀行を利用するメリットとしては、信託銀行という大きな機関に任せることで将来的な安心感が得られることや、定期的に信託銀行による照会を受けての遺言内容の見直しが可能であることなどがあげられます。

これに対してデメリットとしては、信託銀行が遺言執行者として行える範囲は財産に関することに限られるため、死後認知などの身分行為に関する事項を執行することができないことがまず挙げられます。また、相続人間で紛争となった場合、信託銀行が遺言執行者となることを辞退することがあり、結局弁護士に依頼しなければならなくなることがある点も、デメリットの1つです。

遺言信託を利用するかどうかは、このようなメリットとデメリットを比較して検討することになります。

 

相続の場面で、相続人間でトラブルが起きることが少なくないことからすると、遺言をどのように残すかは非常に重要な問題です。

どのような遺言を作成するかお悩みの方は、まずは相続専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。

 

 

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