遺言書で生命保険の受取人を変更することができますか?



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従来、生命保険の受取人を遺言によって変更することができるかどうかについては、商法に遺言事項として規定されていないことから(商法675条)、争いがありました。その中で、遺言による生命保険受取人の変更を有効と認めたものもありました(東京高判平成10・3・25)。

その後、平成22年4月1日から施行された新保険法44条1項、73条1項により、遺言で生命保険などの受取人を変更できるものと定められ、上記の問題について立法的な解決がなされました。

もっとも、保険金の受取人の変更は、保険契約者の相続人や、遺言執行者が保険会社に通知しなければ保険会社に対抗できないものとされています(保険法44条2項、73条2項)。

手続のイメージイラスト具体的な手続きとしては、遺言者が死亡したのち、遺言書の検認を経た上で、その遺言書の内容として生命保険の受取人の変更が記載されていた場合には、まず相続人や遺言執行者が保険会社に対して、保険契約及びその内容を保険会社に確認します。

そして、保険証券が所在する場所の確認や保険約款を確認します。

その後、保険会社に対して受取人変更のための書類の交付を求めたうえで、受取人の変更を通知します。

なお、被保険者が第三者である場合には、受取人の変更のためには被保険者の同意が必要とされています(保険法45条)。したがって、上記の保険会社への通知の前に、被保険者から同意をとっておかなければならないことに注意です。

また、平成22年3月31日以前に締結された保険契約について保険法は適用されないことにも注意しなければなりません。

以上は生命保険の受取人の変更が遺言によってもできるということをお話ししてきましたが、他には一般財団法人を遺言で設立することができるなど(一般財団法人法152条2項)、意外な事項も遺言の内容とすることができます。

弁護士橋本誠太郎画像みなさんが遺言に入れたい事項がある場合には、一度その内容を紙などにまとめた上で、弁護士に見せにいらっしゃってください。

デイライト法律事務所では、遺言書作成に精通した弁護士がその内容をチェックし、相談者の方の意向を実現できるようアドバイスさせていただきます。

 

 

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