不動産を売却しお金で分けるよう、遺言をすることは可能でしょうか?



悩む三姉妹私は、いくつかの不動産を持っているのですが、子どもたちがそれらの不動産をほしいと言っており、私が死んだときに子供たちで紛争になるのではないかと心配しています。

不動産を売却してお金で分ければ紛争にならないと思うのですが、そういった遺言をすることは可能でしょうか。

 

 

不動産やその他の財産をすべて売却して、現金を相続人で分けるという遺言をすることができます。

これを清算型遺言と呼びます。

弁護士入野田智也のイラストしかし、不動産売却時には相続人名義の登記を経由する必要があり、その登記が可能かを遺言前に検討しておく必要がありますし、不動産を売却した際に譲渡所得が発生し、税金がかかることもしばしばありますので、注意が必要です。

 

 

不動産を売却しての分割を求める遺言

清算型遺言

遺言書遺言では、特定の物を特定の人に相続させるように遺言を残したり、〇〇さんには4分の3、××さんには4分の1を相続させるといったように、相続させる割合を決めたりすることができますが、以下のように、相続財産を全て又は一部を現金化して、その現金で遺言者の債務や現金化に要した費用、葬式費用などを控除した残額を分けるように指定することもできます。

これを清算型遺言と呼びます。

「遺言者は、遺言者が有するすべての財産を処分又は換価し、その代金から遺言者の債務及び処分、換価のために必要な費用並びにその他本遺言を執行するのに必要な費用を控除した残金を、〇〇(平成〇年〇月〇日生)に4分の3、××(平成×年×月×日生)に4分の1の割合で相続させる」

 

遺言執行者の必要性

面談清算型遺言の場合、その遺言をしっかりと執行してもらうための遺言執行者を指定しておくことが望ましいと言えます。

遺言執行者がいない場合には、誰が換価手続きをするのかで紛争になる可能性があり、それでは遺言者の意思が実現されないことになりかねません。

また、遺言執行者を相続人に指定すると、遺言の執行に疑義が生じたり、不動産の登記手続きなどを円滑に行うことが困難な場合があるため、相続や遺贈を受ける者ではない弁護士などの第三者を遺言執行者に指定するのが良いと言えます。

 

不動産の登記手続や課税関係の検討

書類と印鑑不動産売却にあたっては、相続人の一部が不在である場合や、遺言者の戸籍謄本等が一部入手できない場合など、不動産登記との関係で手続きができない或いは難しい場合がありますので、その点を考慮した上で、遺言を残すようにしたほうが良いでしょう。

また、清算型遺言の場合には、不動産売却の必要があり、その際に不動産の購入費用が分からないと、多額の譲渡所得が生じてしまい、多額の税金がかかることもありますから、遺言作成の際には課税関係にも留意するべきです。

 

説明する男性のイメージイラスト遺言を作成する際には、上記のような問題を含め、法的な問題や手続きの問題がありますので、一度弁護士に相談されることをおすすめします。

当事務所では、相続に特化し、税理士登録もした弁護士が対応しますので、安心してご相談ください。

 

 

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