亡くなった父の借金がはっきりしません。相続すべきですか?



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借金のイメージイラスト相続人が被相続人を相続するか否かについて、相続人は、単純承認(被相続人の権利義務を全て相続すること)、限定承認(相続財産の限度でのみ相続債務等を負うことを留保して相続を承認すること)、相続放棄(相続財産を一切承継しないこと)の3つから選択をすることが可能です。

 

そして、相続人が被相続人を相続すべきかについては、被相続人のマイナスの財産とプラスの財産を比較する必要があります。

しかしながら、必ずしも被相続人の財産がはっきりわかっているというケースばかりではありません。むしろ、相続人が被相続人の財産を完璧に把握している場合の方が少ないかもしれません。

とはいえ、被相続人の財産を把握しないままに単純承認をしてしまうと、その後被相続人の多額の借金が発覚する等して、相続により大損をしたということになりかねません。

 

解説する男性のイメージイラストしたがって、相続人の財産を可能な限り調査する必要があります。

まず、被相続人の預金通帳の取引履歴や遺品の中に契約書等がないかを確認し、借入れの有無等を確認します。預金通帳から継続して引き落とされている金銭があれば何のために引き落としがされているかを全て確認しておいた方が良いでしょう。

次に、被相続人が金融機関に対して債務を負っている場合には、相続開始日時点の債務額を正確に把握するために、金融機関に対し、借入金残高証明書を発行してもらいます。

この証明書は、相続税の申告に際して、債務控除の適用を受ける場合の添付資料としても必要となります。

 

お金のイメージ写真以上のように、被相続人の財産関係を調査して、資産の方が多ければ相続をするという選択をとるべきですが、被相続人に資産も負債も多いという場合、財産の調査にかなり時間がかかる場合があり得ます。

民法では、一定期間内に相続放棄又は限定承認の手続きをとらなければ単純承認をしたものとみなされるという規定が存在します(民法921条2号)。

そのため、財産の調査に時間がかかる場合には、限定承認という選択をすることも検討すべきでしょう。

 

以上のように、単に相続するか否かにおいても状況にあった判断が必要であるため、相続に関しご不安な点がある方は、是非一度専門家である弁護士にご相談することをお勧め致します。

 

相続放棄と限定承認についてくわしくはこちらをご覧ください。

 

 

 

「相続」についてよくある相談Q&A