遺産となる不動産の固定資産税を支払いました。ちゃんと清算をしてもらえますか?



answer

遺産分割が成立する前であっても、固定資産税などの遺産の管理費用が生じるケースがあります。

その場合、現在遺産分割中であることを理由に支払いを猶予してもらえることもありますが、相続人の中の1人が代表して負担をするということも少なくありません。

そのため、固定資産税等の遺産の管理費用を負担した相続人が、遺産分割の中でその費用の清算を求めることができるかが問題となります。

 

解説するイメージイラスト

この点、学説は、積極説、消極説、折衷説に分かれており、裁判例も一致してはいません。

もっとも、実務においては、折衷説に従った運用がされていると言われています。

折衷説とは、遺産管理費用は、相続開始後に生じた債務負担の問題であるから相続財産とは別個の性質のものではあるが、遺産分割の特殊性から、当事者が遺産分割の対象とすることに合意した場合は遺産分割の対象としてよく、相続人間で意見の調整が出来ない場合については別途民事訴訟により解決すべきである、という説になります。

 

つまり、相続人間において、遺産管理費用を遺産分割の中で調整する旨の合意があれば、相続人間の話合いの中ではもちろん、遺産分割調停の手続の中でも遺産管理費用を考慮することができることになります。

しかしながら、遺産管理費用の支出金額や分担について争いがあり、遺産分割調停の中で話合いが出来ない場合については、遺産管理費用が遺産分割審判の対象にはならないため、遺産分割調停とは別に、民事訴訟手続をとる必要があります。

 

お金と不動産のイメージ画像

以上のように、遺産分割に関連する問題には、手続上複雑な問題が絡んでくるため、遺産分割に関する問題をどのように進めて行ったらよいか分からないという方は、是非一度、専門家である弁護士にご相談することをお勧め致します。

 

なお、遺産となる不動産から収益が得られる場合の分配方法については、こちらをご覧ください。

 

 

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