自分の死後、子供たちに迷惑をかけたくない。どのようにしたらいいですか?



悩む夫婦私が死んだ場合に葬儀などで子供たちに迷惑がかからないようにしたいと思っています。

どのようにしたらいいでしょうか。

 

 

死後の葬儀のための対策としては、①生前に葬儀などの契約をしておく、②預貯金の形で葬儀費用を残しておく、 ③葬儀のための信託を利用して葬儀費用を残しておく、④生命保険をかけて葬儀費用を残しておく、といったことが考えられるかと思います。

葬儀対策をする場合、葬儀をどのような方式で行うのか、葬儀の費用はどうするのかという二つの問題に配慮する必要があります。

弁護士入野田智也どの方法もメリットとデメリットがありますし、遺言や遺言執行者の利用なども考慮にいれて、方法を選択する必要があります。

以下で、方法ごとの詳細について説明します。

 

 

葬儀の対策

① 生前に葬儀などの契約をしておく方法

保険会社昨今、「終活」という人生の終わりに向けて、様々な準備を行っていくという活動が話題になり、その中では葬儀に関する活動も含まれています。

葬儀は、死後に行われるものですが、費用がかかり、相続人がその費用でもめるといったことが生じることや、葬儀の方式について亡くなった方の意思どおりの葬儀がしてもらえないなどの問題があります。

そのため、生前に葬儀業者などと葬儀の契約を交わすことによって、自ら望む葬儀を行ってもらうようにしておくとともに、葬儀費用についても事前に支払っておくことで葬儀費用で相続人らがもめるという事態を防ぐことができます。

解説する男性のイメージイラストもっとも、これにはいくつかの注意点があります。

まず、葬儀業者が倒産などするリスクです。いうまでもなく、葬儀業者が倒産すれば、死後に葬儀を行ってもらえませんので、相続人が改めて葬儀費用を支払う必要がありますし、紛争が生じるかもしれません。

また、葬儀業者との契約を相続人が知らなかったため、相続人が他の葬儀業者と契約してしまうというリスクです。

このリスクを避けるためには、信頼できる相続人にしっかりと知らせておくということが必要です。

リスク対策をしっかりとすれば、自己の望む葬儀ができることや、相続人に迷惑をかけないという意味で、良い方法と言えます。

 

② 預貯金の形で葬儀費用を残しておく方法

通帳と印鑑とお金預貯金の形で葬儀費用を残しておくという方法は一番わかりやすい方法でしょう。もっとも、この方法では、預貯金が引き出せない場合に問題が生じるとともに、葬儀業者を相続人が決めなければならないという負担は残ります。

まず、預貯金に関しては、平成28年12月19日の最高裁決定により、相続人が当然に分割債権として取得するものではないとされ、平成29年4月6日の最高裁判決によって、銀行は、遺産分割協議後か、相続人全員の同意がある場合にしか預貯金の払い戻しや解約に応じないということになりました。

解説する男性のイメージイラスト仮に相続人の誰かが拒否したり、相続人のどれかが行方不明である場合などは、預貯金を利用できないということになります。

そのため、この方法を利用する場合には、遺言により遺言執行者を指定して、預貯金を払い戻して葬儀費用等に充てることができるようにしておくことが必要になるでしょう。

 

③ 葬儀のための信託を利用する方法

お金葬儀のための信託とは、葬儀業者と契約を結びつつも、葬儀費用については信託会社に預けておき、死亡した際にその信託会社から葬儀業者に葬儀費用を支払うようにしておくというものです。

この方法であれば、葬儀業者倒産のリスクは回避することができます。一方、信託会社に対して手数料が必要となりますので、その点は確認が必要です。

もっとも、相続人などがいない場合には有効な方法と言えるでしょう。

 

④ 生命保険をかけて葬儀費用を残しておく方法

契約生命保険をかけて、その受取人に喪主となる方を指定しておくことで、預貯金のように払い戻しを受けられないというリスクを抱えることなく、葬儀費用を捻出できます。

また、生命保険金は相続時に非課税枠があるため、相続税対策という意味でも有益です。

もっとも、葬儀方法を選ぶことはできませんし、信用できる人がいない場合には用いれない方法ではあります。

また、すでに高齢であったり、病気があったりすると、生命保険へ加入できない場合もありますので、その場合にも用いることのできない方法です。

解説する男性のイメージイラスト近年、高齢社会の中で流行り始めた終活ですが、相続時には、多くの法律問題や税金の問題が生じますので、その点をしっかりと踏まえた上で終活をする必要があります。

当事務所では、相続に特化し、税理士登録をしている弁護士がおり、相続について多角的な視点から解決策を提示できますので、お気軽にご相談ください。
 

 

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