遺産分割調停では何を決めることができますか?



悩む女性のイメージイラスト先日、母が亡くなったのですが、母と同居していた兄から遺産分割調停を申し立てられました。

私としては、兄が母のお金を使い込んでいたと思っており、そのことも調停ではっきりさせたいです。

また、母は兄の長男と養子縁組を母が亡くなる数か月前にしているのですが、母が入院していましたし、認知症だったので、養子縁組は無効だと思っています。

これらのことについて、遺産分割調停ではっきりさせることはできますか?

裁判などのイメージイラスト遺産分割調停は、遺産をどのように分割するかを決めるだけです。

そのため、その前提となる、相続人の範囲、遺言書の有無、遺産の範囲といったことについては、調停では決めることはできないか、又は実務上は調停において決めないことになっています。

使い込みが疑われる場合

通帳を見て悩む女性預金の使い込みが疑われる場合には、それは遺産の範囲という遺産分割の前提問題であり、実体法上の問題ですので、民事訴訟において決める事柄であって、遺産分割調停で決めることではありません。

使い込んだ金銭の返還を求める場合には、使い込んだ者を被告として、不当利得返還請求ないし不法行為に基づく損害賠償請求の裁判をすることになります。

ただし、当事者全員の合意があれば、調停手続の中で扱うことが可能です。

詳しくはこちら「相続人の預金使い込みが疑われる場合どうしたらいいですか?」をごらんください。

養子縁組の有効性

養子縁組のイメージイラストまた、養子縁組が有効であるかどうかは、相続人の範囲の問題ですから、やはり前提問題といえます。

養子縁組が無効であると主張するのであれば、調停の前に養子縁組無効確認の訴えを提起して、判決により確定してもらうしかありません。

こちらは、合意があっても、調停手続の中では扱えません。

詳しくはこちら「養子縁組を考えています。相続の場面での影響は?」をごらんください。

遺言がある場合

遺言書のイメージイラストなお、遺言がある場合に、遺言が無効かどうかの判断は遺産分割をするかどうかの判断にも関わる重要な前提問題のため、遺産分割調停の手続内では行うことができません。

この場合は、遺言無効確認の訴えを提起し、判決により確定させるしかありません。

詳しくはこちら「遺言が無効になるのはどのようなときですか?」をごらんください。

お悩みの方は専門の弁護士へご相談ください

家族会議のイメージ画像これらの前提たる問題について親族間で争うということはよくあることです。

しかし、これらの問題が解決しない場合には、遺産分割調停を進めることができない場合がありますので、ご注意ください。

これらの前提問題について争う場合には、難しい法的な判断が必要となってきますし、どのような証拠が必要かも専門家でないと分からないところです。

また、遺産分割調停においても、特別受益や寄与分といった問題がしばしば争われますが、これらの問題についても専門的な判断が必要となります。

当事務所では、相続に特化している弁護士がおりますので、前提問題についてでも、特別受益や寄与分についてでも対応できます。お気軽に相談ください。

弁護士へのご相談はこちら「ご相談の流れ」からどうぞ。

 

「遺産分割」についてよくある相談Q&A