死亡した夫の代わりに損害賠償請求をすることはできますか?



answer

Aさんの夫であるBさんが交通事故によって亡くなりました。
Aさんは、交通事故の加害者に対してBさんが死亡したことについての損害賠償請求をすることはできるのでしょうか。

年配の男性

 

Aさんは、加害者に対し、Bさん死亡による逸失利益、慰謝料、車の修理代等の損害賠償請求をすることが可能です。

 

通常の損害賠償請求権は被相続人の権利の1つであり、もちろん相続の対象になりますが、生命侵害の場合、被害者が生存していたならば得られたであろう利益である逸失利益についての損害賠償請求権と慰謝料についての請求権が発生し、これが相続されるかについては議論があるところです。

 

死亡による逸失利益については、死亡によってはじめて生ずべき損害を既に生前において被っていたと考えなければ相続できないという論理的な困難はありますが、判例は、致死傷と死亡との間に観念上時間的感覚があり、その時に被害者に損害賠償請求権が発生し、被害者の死亡によってそれが相続されるとして相続を認めています(大判昭和16年12月27日)。
お金のイメージ写真慰謝料については、以前の判例では、被害者が生前に請求の意思表示をした時には相続され、意思表示をしなければ相続されないとしてきました。

しかしながら、意思表示できないほどの重傷を負って死亡した場合に不当な結果となるとの批判を受け、現在は、被害者に機会を与えれば必ず慰謝料の請求をしたであろうと思われる場合には当然に相続されるとの立場をとっています(最判昭和42年11月1日)。

 

 

以上から、被害者の相続人は、加害者に対し、死亡による逸失利益や慰謝料も請求することが可能です。

加害者に対して損害賠償請求をする方法としては、示談交渉や訴訟という手段をとることが考えられますが、どのくらいの金額を請求できるのか、訴訟に移行するタイミングはいつなのか等の様々な判断が必要となります。

 

砂時計
被相続人の損害賠償請求権を相続したけれども、具体的にどのように動いていけばよいかわからないという方は、是非一度専門家である弁護士にご相談することをお勧め致します。

 

 

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