夫が訴訟中に亡くなった場合、どうなりますか?



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夫が訴訟中に亡くなりました。

夫の相続人は、私と、息子が2人います。

夫の裁判は夫の死を理由に終わるのでしょうか。

また、私にすべきことはありますか。

 

訴訟で争われているものが、①被相続人に一身専属的な権利か、②①以外のものかにより異なります。

①被相続人に一身専属的な権利をめぐる争いの場合

例えば、離婚訴訟のように、その権利の性質上、相続人に承継されることが妥当でない、一身専属的なものが争われている場合について考えてみます。

この場合、たとえ訴訟中であっても、被相続人の死亡によりその権利義務は消滅してしまいますので、争いの対象となる権利が消失してしまい、裁判も終わらざるを得なくなります。

 

②①以外の場合

解説する男性のイメージイラスト
例えば、お金の貸し借りに関する訴訟だったり、土地の明け渡しに関する訴訟だったり、争いの対象となるものが相続人に承継することが妥当である権利の場合には、相続人は亡くなった人の訴訟上の地位もそのまま引き継ぐことになります。

これを当然承継といいます。

当然承継により、裁判は終了せず、その後も続いていくことになります。

 

 

相続人は被相続人の訴訟上の地位をそのまま承継しますので、相続人が訴訟を引き継いだ際、仮に被相続人に不利な訴訟の流れになっていたとしても、相続人は訴訟をはじめからやり直すことはできないことにも注意が必要です。

また、被相続人を当事者としてすでに終了し、確定した裁判に関しては、相続人はその判決内容に当然に拘束されることになります。

 

裁判所のイメージ画像ここで冒頭の事例に戻ると、夫が離婚などの一身専属的な権利を争い裁判中であった場合は、訴訟は終了することになりますが、それ以外の権利をめぐり裁判中であった場合は、相続人である妻や息子は訴訟を引き継がなければなりません。

夫がすでに弁護士を選任している場合は、この弁護士と協力して裁判を続けていくことになります。

そうでない場合は、訴訟手続はいったん中断することになりますが、受継申立てという手続きをとることで、中断していた裁判を再度進行させることが可能になります。

 

裁判途中で被相続人が死亡すると、相続人は急に裁判を引き継ぐことになり、大変苦労することもあります。

裁判中に相続が発生し、その後の対応についてお困りの方は、ぜひ一度、相続専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。

 

 

 

「相続」についてよくある相談Q&A