遺留分とはなんですか?



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遺留分とは、被相続人が有していた相続財産について、その一定割合の承継を一定の法定相続人に保障する制度です。
簡単に言えば、相続人は、相続の財産のうち最低限の割合は保障します、という制度です。

 

これが具体的にどういうときに問題となるのでしょうか。

たとえば、亡くなったXさんが、生前に「私の財産は全てAに相続させる。」という遺言を書いていたとします。
しかし、相続人は他にBさんがいました。
Bさんとしては、生前Xさんのお世話をし、貢献してきたつもりで、その遺言に納得できません。

こんなときに登場するのが遺留分です。

民法は、相続人に最低限の取り分を定めており、Bさんも一定の取り分があります。
その取り分を侵してしまうような遺言は、Bさんの「遺留分の侵害」にあたります。

もっとも、このような遺留分の侵害行為は、当然に無効となるわけではなく、侵害された相続人から、「遺留分減殺請求」という請求をして初めて遺留分の権利を行使しうることとなります。

 

遺留分の権利を有する相続人は、被相続人の配偶者、子、直系尊属です。
一方、兄弟姉妹には遺留分はありません(民法1028条)。

相続欠格、廃除、相続放棄により相続権を失った人は、遺留分もありません。
ただし、相続欠格、廃除の場合には、代襲相続(その人を飛び越えて次の相続人が相続をする)が開始するため、これらの者の直系卑属が遺留分の権利者となります(民法1044条、887条2項・3項)。

 

では、遺留分の権利を有する者は、相続が始まる前に遺留分の権利を予め行使することはできるのでしょうか。
答えはノーです。あくまで相続が開始してから、つまり、被相続人が死亡してはじめて行使できる権利なのです。

 

逆に、相続開始前に遺留分を放棄することはできます。
しかし、これは、被相続人による遺留分の放棄の強要を招きかねないため、法はこれには家庭裁判所の許可が必要であると定めています(民法1043条1項)。

 

「遺留分」についてよくある相談Q&A