遺産分割後に新たな遺産が発見された場合はどうすればよいですか?



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解説する男性のイメージイラスト遺産分割協議をした後に、新たな遺産すなわち未分割の遺産が存在することが判明した場合には、遺産分割協議を無効として全遺産を再分割するか、新たに判明した遺産のみについて分割の協議を行うことになると考えられます。

当初の分割協議を無効として扱うべき場合として考えられるのは、脱漏していた遺産が重要な遺産であり、当事者がその遺産があることを知っていたならば既に為したような遺産分割協議は為さなかっただろう場合が考えられます。

裁判例も、分割協議の目的とした一部の遺産と残余財産との区別や両者を分離して処理することについての当事者の合意が不十分であれば、そのような協議は無効であるとしています(高松高決昭和48年11月7日)。

他方で、新たに判明した遺産が当初の遺産分割協議を無効とするまでの必要性がない場合には、一部分割の場合の残余財産の分割に準じて、未分割遺産のみを分割すれば足りると考えられます。

もっとも、この場合には、遺産全体の総合的配分に齟齬をきたさず、未分割遺産の分割によって相続人間の公平が図れるように配慮する必要があるでしょう。

以上のように、遺産分割後に新たな遺産が発見された場合にとるべき方法については微妙な判断が必要となり、ようやく終わったと思った遺産分割について再度争いが生じる可能性があります。

そのため、遺産分割を行う場合には、後日新たな遺産の存在が判明した場合に備える必要があります。

財産を隠すイメージ画像具体的には、遺産分割協議後新たな遺産が発見された場合には、①新たな遺産につき改めて分割の協議をする、②新たな財産は特定の相続人が取得する、③新たな財産について取得の割合を定めておく、といった合意をし、その合意内容を遺産分割協議書に明記します。

このように、遺産分割を行う際には、遺産分割後の紛争を予防するといった観点も必要となるため、遺産分割をされる方は、是非一度、専門家である弁護士にご相談ください。

 

 

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